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Webの仕事でありがちな認知バイアスまとめ

認知バイアスについて調べる機会があったので、Webの仕事で起こりがちなことと結びつけて書いてみました。

Web業界って情報量が多い分、偏った情報や自分自身の誤った判断を補完してしまうような情報も入ってきがちなので、注意が必要だと思っています。

 

確証バイアス(Confirmation bias)

自分にとって都合が良い情報だけを集めて、思い込みを強化してしまうこと。

反証になるような証拠を無視したり、探す努力を怠ったりした結果、自分の判断は間違っていないと思い込む傾向がある。

 

  • アプリをブラウザベースで作るかネイティブで作るかで迷っている
  • ブラウザのノウハウはあるからできればブラウザベースで作りたい

 

こんな状況下で「ブラウザでもまだこんなに利益が出せる!」「ネイティブアプリは開発費も掛かるしやっぱり大変!」みたいな情報ばかりを仕入れて、「ほらやっぱりブラウザだ!」という判断を下しちゃうようなケースが確証バイアスに該当しますね。

関係者を説得するための材料集めをする際に、ついやっちゃうケースが多そうな感じもします。

 

アンカリング(Anchoring)

ある事象の評価において、最初に注目した特定の情報を重視しすぎること。

アプリを企画する時に、最初に出てきた面白そうなアイデアで盛り上がってしまって、それ以外のジャンルまで発想を広げたりするのを怠ってしまうようなケース。

似たような話で、「自社の強みとは」「既存サービスとのシナジーがあるか」に捉われてしまった結果、新しい発想が全然出てこなかったり却下されてしまう、みたいなのもよくありそう。

 

追認バイアス(Confirmation bias)

ある決断をした後で入ってきた情報について、その決断は正しかったと有利に解釈をしてしまうこと。

100万人ユーザーが居ないと成り立たないようなサービスで、グロースハック施策でユーザーが100人から120人に増えて、「やっぱりグロース施策をやって良かったんだ!この調子で続けよう!」と言っているような状況なんかがこれ。

コンセプトそのものが世の中に全く受け入れていないなら、いくらグロースハックをやってみた所でスケールするはずもなく。

 

バンドワゴン効果(Bandwagon effect)

「勝ち馬に乗る」的な意味。ある状況下ではこういう選択をすべき、という情報が多数派になった結果、その選択への支持がさらに強くなること。

例えば「サービスを広げるにはユーザーの口コミが大事だ!ソーシャル上でいかに拡散させるかを考えよう!」という話は一般的です。でもサービスの性質上、ソーシャルで拡散させるのをためらうようなものや、リアルの口コミでこそ威力を発揮するものもあったりします。

そういうサービスでは「口コミ=ソーシャル」という王道パターンより、もっと先にやるべき施策があるはず。

 

コンコルド効果(Concorde fallacy)

埋没費用、サンクコストとも言いますね。お金や時間といったコストをこれ以上掛け続けても損失が増幅するだけと薄々気付いているにも関わらず、それをやめられない状態のこと。

Webの世界はそもそもトレンドの移り変わりが超早いので、のんびりやっているとあっという間に時流に置いていかれます。一旦過ぎたトレンドが再度またやってくることなんて、ほぼありません。

トレンドの先にある未来を作ったり、トレンドに乗ってヒットアプリを作るんならいいんですが、トレンドの後ろ側に回ってしまった時にどうするか、ここが判断のしどころな感じがします。

「わかっているけどやめられない」状況を防ぐためには、

 

  • お金や時間について撤退ラインを事前に決めておく
  • 自分たちが作った仕組みを破壊できる人をリーダーに据える

 

というのが効果的なのかな。

サイバーエージェントなんかはこういう見切りのタイミングについて、すごくうまいイメージがありますね。

 

まとめ

バイアスを完全に排除して客観的な目線で物事を見てみましょう、なんていうつもりは毛頭ありません。人間は少なからずバイアスが掛かる生き物なので、そんなの不可能です。

自分に今こういうバイアスが掛かっているかもしれない、ということを頭の片隅に少しだけ意識して、日々の意思決定を行うくらいが丁度いいんじゃないかと思います。

(追記)
続きの記事を書きました。ハロー効果や生存者バイアスなど。
Webの仕事でありがちな認知バイアスまとめ(続き)