よくわからないから楽しい

たまに何を言っているのかも分からなくなります

Facebookの感情伝播実験と研究開発投資とアルゴリズムと

Web界隈ではご存知の人も多いかもしれませんが、Facebookがユーザーのニュースフィードを操作して、ある実験を行っていたことが最近わかりました。明らかになったのが最近なだけで、実際に実験が行われていたのは2012年のことだそうです。

Facebook、無断で行った情動感染実験について謝罪・釈明 - ITmedia ニュース

Facebookによるユーザー感情操作実験の倫理性 - TechCrunch

 (TechCrunchから引用)

70万人近いFacebookユーザーが、ポジティブあるいはネガティブに偏ったコンテンツを見せられた。研究の結果、ポジティブなニュースフィードを与えられたユーザーはよりポジティブな内容を投稿し、ネガティブなニュースフィードを与えられたユーザーはネガティブな内容を書き込んでいたことがわかった。

 

この話題には倫理的なこと以外にも、いくつかのポイントがあります。

 

シリコンバレーでは研究開発に莫大な投資が行われている

 

この実験の話を聞いて最初に思ったのは、こういう研究にまで予算を投下しているんだという驚きと、それがあったからここまで来ることができたんだろうなぁという納得感です。

今回表沙汰になった話はFacebookがいろいろ調査したりテストしたりしていることのうちのごく一部で、もっとエグいことも含めて研究開発に莫大な投資をしていることが想像できます。

Twitterの話になりますが、以前こんな記事があったのを思い出しました。
Twitter、Q3売上倍増も、2013年累積損失は1.3億ドルに膨張 - TechCrunch

(引用)

Twitterの2013年累積研究開発費は、1~2四半期の1.118億ドルから、1~3四半期は1.991億ドルへと膨れ上がっている ― 第3四半期だけで0.873億ドル。

 

2013年の前半2Qだけで1.118億ドルですよ?日本円で100億円以上ですよ?昔より多少機能が増えてきたとはいえ、あれだけシンプルなTwitterにおいて、どこにそんなにお金が突っ込まれているんですかね?(ある程度の想像はできますが省略)

手元に正確な情報が無いのでアレですが、規模を考えるとFacebookが同等以上の研究開発投資を行っている可能性は非常に高いです。シリコンバレーのメジャーどころのサービスは全般的にこんな感じなんじゃないでしょうか。

翻って日本のインターネット産業を見てみるとどうでしょう。こういうものに本気で価値を見出して投資できている企業がどれだけあるんだろう、ということに疑問を持たざるを得ません。

研究開発に対する考え方として、投資と見るかコストと見るか。個人的にはこの違いがかなり大きいような気がしています。

 

UIデザインの戦いからアルゴリズムによる戦いへ

 

Facebookは少し前から、ニュースフィードを中心としたアルゴリズム改善へのアプローチを強めている感じがします。

アルゴリズムというのが適切なのか、データマイニングというのが適切なのか、ちょっと自分でも迷う所はありますが、ともかくそちらの方向に世の中のトレンドはとっくに移行しています

UIデザインをはじめとした表層的なUX改善のアプローチは議論がだいぶ成熟されてきた感じがするものの、未だにそこだけを見てユーザー体験を論じているとしたら一周遅れているレベルかもしれないです。

スマホシフトがますます進む中、限られた領域でユーザー体験を最大化させるために必要ですし、デザインはあっという間にコピーされるのに対して、アルゴリズムの改善はサービスの進化にも防御にも繋がるというメリットがありますしね。

FacebookやTwitterで言えば、ユーザーが投稿したコメント、位置情報、投稿日時などのわかりやすいものを分析するだけの段階はすでに過ぎて、写真にどんなものが写り込んでいるか、写真からどんな感情が読み取れるかなどを画像解析で抽出して、そこから同じ興味関心を持つ別のユーザーと紐づけてニュースフィードの最適化を既にやっていてもおかしくないわけです。

こうやって考えていくと、近い将来、タグ付けという概念そのものが無くなるのかもしれませんね。その時に日本のインターネット産業が大きく遅れを取っていなければいいんですが・・・。